イラン・サウジアラビア シーア派指導者の死刑で対立悪化

イスラム教スンニ派が多数を占めるサウジアラビアで2日、シーア派の有力指導者らが処刑されたことをめぐり、イランの首都テヘランで翌3日、群衆がサウジアラビアの大使館を襲撃しました。これを受け、サウジアラビアはイランとの国交を断絶することを明らかにしましたが、イランのテヘランやマシュハドをはじめ、イラク、パキスタン、イエメン、ナイジェリアのシーア派居住区でサウジアラビアに抗議するデモが断続的に続いています。このうち一部は火炎瓶や花火を外交施設に投げつけるなど暴徒化しており、スンニ派とシーア派の対立が今後、さらに悪化する恐れがあります。中東・北アフリカのイスラム諸国では当面の間、スンニ派・シーア派の両派がデモを散発的に実施するとみられています。催涙弾やゴム弾を用いてデモの強制排除に踏み切る可能性があり、デモ隊と警官隊との間で衝突が生じる恐れがあります。また今後、宗教関連施設やそれぞれの宗派の居住区を狙ったテロや襲撃などが計画される可能性があります。地元メディアなどで最新情勢を常に確認するようにしてください。デモには決して近づかず、身分証明書を携帯し、出かける前に交通やデモに関する最新情報を確認し、移動には時間に余裕を持つようにしてください。

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